1789年、フランス革命がおこり、オペラの支持層が王族・貴族から市民へ移った。題材についても、王族・貴族の好んだギリシア神話が人気を失い、かわりに革命期の市民が好む「救出オペラ」などが人気を博した。
1802年、革命の実話を題材にしたオペラ『二日間』(ケルビーニ作曲)がウィーンで上演されることで、フランスの「救出オペラ」がウィーンで人気になった。ベートーヴェンは『二日間』を最も高く評価しており、『二日間』の台本作家ブイイの台本でベートーヴェンは自身唯一となるオペラ『フィデリオ』を作曲した。『フィデリオ』は救出オペラの傑作として知られる